他の投稿記事では、実際に私が体験したことをお伝えしてきましたが、今回に関しては「やらなかった後悔」をご紹介します。
ずばり、「交換派遣留学に行っておけばよかった」というのが、私の人生でワースト3に入る後悔です。
交換派遣に踏み切れなかった主な理由が、
- 日本の大学でゼミに入れない
- 日本の大学の卒業が1年遅れる
でした。
特に、「大学卒業が1年遅れる」という理由が、かなり決定的だったのですが、社会人経験も10年以上経った今振り返ると、1年の遅れなんて大した問題ではなかったと感じます。
私の経歴ですが、日本の大学で経済系の学部を卒業後、新卒で日本企業に就職。
数年で会社を辞め、アメリカの大学院に留学し、アメリカで就職。
その後、日本企業に転職、という経歴です。
他の記事でもご紹介しましたが、私は大学1回生の時に、カナダで短期語学留学(6週間)に行きました。
カナダ留学中に、「別の国にも留学したい」と既に考えていた私は、帰国後、TOEFLの勉強を開始しました。
色々と留学手段を調べる中で、私が通っていた大学で交換派遣留学の制度があることを知りました。
1回生の終わり頃です。
毎年、各学部から1~2名、通っていた大学と同額の学費で、1年間海外の大学に留学できる、という制度です。
留学先の大学も、私が日本で通っていた大学と同等の教育レベルの大学であれば良い、という少し曖昧な制度でした。
私が在籍していた学部の生徒数が約1,000名だったので、狭き門だと理解しつつ、要件であるTOEFLの受験と、論文の準備をし、アメリカで候補となる大学も自分で探しました。
結果、2回生の秋に何と学部からの1名枠に合格しました。
ただ、私が合格したのが2回生の時なので、留学の期間は3回生の1年間となります。
1つ目の問題が、3回生から始まるゼミに入れない、という問題です。
(私の場合は経済系の学部なので、外国語学部や外大に通われている場合は条件が違うと思います)
大学に通っていながら、ゼミに在籍していない場合、就職活動の時に、何か語ることはあるか、という懸念がありました。
私が学生の頃は、いわゆる就職氷河期で、それでなくとも多くの学生が3回生になると就活を意識していました。
もちろん、留学に行けば、その経験を就職面接で語れる、という考えもありますが、私の場合、専攻が経済学なのに、「何で英語なの?」ということになります、、、。
また、交換留学の場合、留学先の大学では、一般教養のクラスしかとれない、という条件でした。
日本の大学でも1~2回生は履修単位の半分位が一般教養となりますが、3回生で交換派遣に行くと、結局3年間、一般教養を履修することになります。
2つ目の問題が、かなりの確率で卒業が1年遅れる、という問題です。
まず、私が留学先に指定したアメリカですが、通常、9月が入学月となります。
私のケースでは、3回生の春学期を日本で過ごし、9月から渡米ということになります。
上記の通り、留学中は一般教養しか履修出来ないため、卒業に必要となる専門科目の履修を4年間で履修するのは、かなり難しくなります。
当時の私には、+1年大学に通うということは、留年と同じで、就活にもマイナスとなるとしか考えられませんでした。
結局、これらの理由で、交換派遣留学を断念し、3回生からゼミに入ることを選びました。
恐らく、2回生の時に交換派遣留学に行けるよう準備すれば、このような問題を避けることができたのでしょうが、実は私がこの記事でお伝えしたかったポイントはそこではありません。
3回生からのゼミ生活はとても充実し、100社以上にエントリーシートを出した結果、無事に一部上場企業にも就職できました。
ですが、結局、この時に留学しなかったことが心残りとなり、苦労して入った会社も辞め、留学することにしました。
日本人の価値観もかなり変化してきていると思いますが、大学を卒業し、大企業に入社することは数ある選択肢の1つにすぎません。
私にとっては、それも単に数年しか続かないものでした。
私は20代半ばで会社を辞め、留学したため、大学院卒業後にアメリカで勤めた会社では、当然ですが上司は年下でした。
ただ、自分より仕事ができる人が上司であることには、正直それほど違和感を感じませんでした。
また、留学中に出会った日本人留学生の多くが、交換派遣から転校したケースでした。
自分にもそのチャンスがあったことを思い返すと、とても悔やまれました。
社会人経験も10年以上経ち、転職も複数繰り返すと、大学の卒業が1年遅れることなど、ほんの些細なことに感じます。
現在も、大企業に入るには、新卒が有利だと思いますが、当時の私と同じような悩みを持たれているのであれば、私の場合「しなかった後悔」の方がとてつもなく大きかったことをお伝えさせて頂きます。
そして、社会人になってから、”道を逸れる“方が、よっぽどパワーが必要となります。
世間でいう良い企業とは、多くの場合、”大企業”のことを意味すると思うのですが、自分の目標が本当に“大きな”企業に入ることなのか、一度立ち止まって考えられても良いのではないでしょうか。
本投稿の趣旨とはそれますが、自分のやりたいことをみつけるにあたって、下記の書籍はとてもオススメです。
当時の私と同じような悩みを持たれている方にとって、少しでもこの記事がご参考になれば幸いです!