今回は、私のアメリカへの移住経験をご紹介します。
この記事に関しては、私が実践した方法を必ずしもお勧めする訳ではなく、選択肢の1つとして参考にして頂ければと思います。
アメリカ移住を実現した私は、1度、日本に本帰国(2度目の移住?)した後に、現在は勤めている日本企業の駐在員として、再びアメリカに住んでいます。
ただ、将来的にはアメリカ以外への国の移住を考えており、今は東南アジア圏を考えています。
最近、オリラジの中田敦彦さんがシンガポールに移住されましたが、既にマレーシアに移住されているGACKT(ガクト)さんと、移住に関する対談をされたYouTubeは、これからアジア圏に移住をお考えの人に、参考になると思います(【GACKTの勝ち方】海外移住・生き方・ビジネス・ボランティアを語るhttps://www.youtube.com/watch?v=oeJ_b0iG9lM)。
私の場合は彼らのように特別なスキルがある訳ではなく、且つ、家族もいますので、基本的には会社員として生計を立てる枠組みの中で検討をしています。
さて、私のアメリカ移住に話を戻します。
私は新卒で就職した会社でも、特に明確なキャリア目標がありませんでした。
ただ、「海外で生活したい」と常日頃から考えていたので、留学ジャーナル等の雑誌で、留学経験者のインタビュー記事をよく読んでいました。
国際会計事務所という選択肢
その時に何度か目にしたのが、国際会計事務所で勤務されている人のインタビューでした。
そして、たまたま仕事で出会った経営コンサルタントの方が、ご自身のアメリカ留学の経験を基に紹介して下さったのも、国際会計事務所でした。
ここでいう国際会計事務所とは、ビッグ4と呼ばれたりしますが、世界中に拠点がある会計法人で、Deloitte Touche Tohmatsu、Ernst&Young、KPMG、PricewaterhouseCoopersのことです。
日本の大手企業を想像して頂くと分かりやすいのですが、様々な国で事業を展開しています。
例えば、日本企業A社の会計事務所として日本の親会社に雇われた場合、他の国に所在するA社の子会社もカバーするとなると、会計事務所としても様々な国に拠点がある必要があります。
日本企業は世界中で事業を展開していますので、必然的に国際会計事務所を使うことが多く、ビッグ4に関しても世界中で日系企業を担当する専門の部署があります。
私の場合、英語も含めてアメリカで就職できるスキルも習得した上での移住を希望していたので、大学院留学を経て、現地で就職することを目標にしました。
特に、会計に興味があった訳ではないのですが、アメリカにおいては外国人である私が、アメリカ人と就職活動で競うことや、その後のキャリアでの有用性も考えると、専門スキルを身に着ける方が有利と考えていました。
アメリカでの就職活動に関しては別の記事でご紹介しますが、無事に大学院を修了し、在学中に会計士試験も合格、アメリカでビッグ4の1つに入所することができました。
入所した事務所では、上記の日系企業を担当する部署での採用でした。
国際会計事務所の強み
また、移住という観点から考えた場合も、国際会計事務所は有利です。
上記の通り、ビッグ4は世界中に拠点があります。
例えば、PWCのHPによると、2020年時点で世界での従業員数が28万4千人、155か国に事務所があるようです。
更に、PWCの”Japanese Business Network”で検索されると、様々な国の案内が出てきます。
そのため、希望すると他の国の事務所に応募することも可能です。
当然、その人のパフォーマンスや、受け入れ先の事務所での採用状況が影響しますが、他の業種と比較した場合、別の国への異動も実現しやすいです。
私が在籍時にも、スイス→アメリカ、アメリカ→オーストラリア・イギリス・日本等の異動経験者がいました。
アメリカから日本へ逆駐在している人もいました。
また、アメリカのビッグ4の場合は一定以上の役職になると、会社が永住権をサポートしてくれます。
正直、ビック4で提供しているサービスは似たり寄ったりなので、自分で勤務している法人内で希望するポジションが無い場合は、他のビッグ4に移る、ということも比較的盛んに行われていました。
語学力があるなら留学はスキップ
私の場合は、アメリカに移住したいと考えていたものの、英語力がありませんでした。
そのため、大学院への留学というステップを踏んで、現地で就職しました。
ただ、アメリカの大学(院)留学には、高額の留学費が必要となります。
もし、既に語学力があるのであれば、日本でビッグ4に入所されて、海外に異動することも1つの方法です。
私の上司が日本で入所されて、アメリカに異動されたケースでした。
以上が、私がアメリカに移住した際の経験となります。
実際にアメリカで入所してから感じたのは、境遇が似た日本人が想像していた以上に多いことです。
アメリカ国内だけでも、大都市に所在するビッグ4事務所では日系企業を担当する部署があります。
NYやカリフォルニアであれば数十名規模で日本人が働いています。
このような事業を世界的に展開しているとなると、海外の事務所に在籍する日本人の母数も、かなりの数になるのではないでしょうか。
尚、良い面ばかりをご説明してきましたが、基本的には会計業界ではトップの4社ですので、入所するのは簡単ではありません。
アメリカのビッグ4でも、アメリカ人の応募者は基本的にはビジネス・会計で有名な大学を優秀な成績(GPA)で卒業した人が応募します。
日本人の場合はトップスクールである必要は無いですが(私の実績を踏まえ)、GPAは高い必要があります(4点満点で3.6以上が目安)。
また、仕事はかなりの激務です。
ただ、私のように普通の会社員で海外移住を達成するための具体的な手段の1つとは成り得るのではないでしょうか?