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昇進・昇格に必要な社会人向けTOEIC勉強法

TOEICを受験される場合、様々な理由があると思うのですが、お勤めの会社によっては昇進・昇格の要件なので仕方なく受ける、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

IIBC(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)によると、約4割の企業でTOEICスコアを昇進・昇格の「要件としている」「参考としている」「新たに要件・参考とする可能性がある」、という状況です。

出典: https://www.iibc-global.org/toeic/corpo/case/com/elevation.html

そこで、この記事では「会社の昇進・昇格要件だから」という理由で最少の労力で目標点を達成されたい方向けにTOEICのお勧め勉強方法をご説明します。


プロフィールに記載の通りですが、私はTOEICで満点を取得したことがあります。


私は10年以上もアメリカに住んでいますので、「当然だろ!」と言われそうですが、かく言う私も、勤めている会社の昇進要件で強制的に受けさせられる羽目になった1人です。

大学院時代も含めて約5年間アメリカに住んだ後、日本に帰国し、日本企業に転職して1年程経過した時です。

もう、資格試験は受けたくないと考えていた私は、当時の上司に免除のお願いを申し出たのですが、「規則だから」ということで一蹴。

仕方なく受けることになりました。

ただ、受けるとなると”アメリカ帰り”という変なプレッシャーがあり、下手に低い点を取る訳にもいかず、2ヵ月間みっちり試験勉強をしました。

結果、満点(990点)をとることができました(自分では950点以上を目標としていました)。

日本の大学卒業時が810点でしたので、+180点ということになります。

+180点のうち、幾分かはアメリカに住んでいた時の英語力の底上げがあったことは否定しません。

が、適切なTOEIC受験の勉強・準備を何もしなければ+180を達成できなかったことは断言します。


では、具体的な方法をご説明します。

①いきなり参考書を買わない

試験対策、ということで多くの方がまず実行されるのが、参考書の購入ではないでしょうか?

せっかくのやる気を削ぐ訳では無いですが、少し待ってください。

先ず、実行して頂きたいのは、公式問題集の購入です。

そして、何の準備も無しで、実際の試験時間に則って練習問題を解いて下さい。

➁現状を把握する(目標との乖離を知る)

①の結果で現状と目標点との乖離を把握してください。

そして、ご自身の結果を分析し、分野別に点数を集計してください。

従来のTOEICであれば、リスニングとリーディングで、それぞれ100問です。

リスニングは更に写真描写や会話等の分野に分かれています。

リーディングも短文・長文と分かれていますが、文法、語彙力、読解力を問う問題が混在しています。

点数を集計される場合は、リスニング、文法、読解、語彙力、の4カテゴリー程度で良いと思います。

➂目標達成に効果的な分野を特定する

ステップ➁の分類で得点が低かった分野が、優先順位が高い分野となります。

「パレートの法則」をご存知の方も多いかと思いますが、現在10点位の分野を70~80点まで引き上げる労力の方が、80点を100点に引き上げる労力より、はるかに少ない労力で達成可能です。

従って、忙しい社会人の皆さんには、現状把握で点数が低い分野が優先順位が高い分野となります。

ここで初めて、ご自身の優先順位に合わせた参考書を購入してください。

私は、学生時代から特急シリーズを活用しています。

ご自身のスコアレベルや重点分野に合わせた参考書選びが可能なので、とても便利です。

④公式問題集の復習は徹底的にする

参考書での勉強も大切なのですが、試験勉強で一番大切なことは、公式問題集を徹底的に復習・活用することです。

もし、本当に「最小の労力で」という人には公式問題集だけを徹底的に復習・活用することをお勧めします。

最新の問題集だけでなく、2~3冊は消化することをお勧めします。

私の場合、まとまった時間が確保できる週末に模擬試験形式で問題を解き、平日は間違った箇所や、たまたま正解した箇所を徹底的に復習します

アマゾンのレビューでも公式問題集に対するレビューが良いことも、試験対策に役に立ったからだと思います。

私は個人的には単語帳で単語を覚えるという作業が嫌いなので、問題集で遭遇した分からない単語を書き取って覚える、ということをしていました。

単語帳のように、名詞や動詞等のカテゴリー別にひたすら単語が羅列されている本を読む作業が私には苦痛でしかたありませんでした。

まとめ


以上、忙しい社会人の方にとってのTOEIC勉強法をご紹介しました

まとめると、

①いきなり参考書は買わず、

➁自分の現状を把握し、

➂一番点数が低い分野から、

④公式問題集を主に用いて、

勉強するという内容でした。


最後にお伝えしたいのは、TOEICの勉強をすると、当然、ご自身の英語力の向上にはつながります。

しかし、実際に仕事でつかえる英語が身につくか?と言われると、正直疑問です。

上記の通り、私の新卒時点でのTOEICは810点でした。

IIBCによると、810点は上位18%位のTOEICスコアになります。

TOEICの得点が比較的高かったためか、私の最初の配属は海外とのやり取りが多い部署でしたが、海外からの電話をとるのが恐怖でした。

主にヨーロッパやアジア等、英語が母国で無い国からの電話が多かったのですが、電話では2~3割しか理解できず、毎回、同様の内容をメールでも送ってらもらうようにしていました。

今回のご紹介内容はどちらかというとTOEICの得点向上のテクニック的な内容となっていますが、TOEIC高得点が必ずしも、使える英語が身に付く、ということでは無い点、ご留意下さい。